就活生にとって、自己分析は2つの意味で重要です。
失敗する就活生3パターン
就活がひと段落した時期になって、「内定がまだ1社もない」と焦る学生が毎年すくなからずいます。
こういった就活失敗生の典型的パターンは3つあります。
①ミーハー就活生
就職人気ランキングの上位企業や各業界のトップ企業のみを志望する学生です。三菱商事、電通、全日空、ソニー、東京海上日動、NTTドコモ・・・といったら分かるでしょうか?これでは、自分がどういった仕事がしたいのか、全くわかりません。
②独善就活生
自分の性格や特性を間違って理解してしまっている学生です。あるいは、実は理解しているけど、敢えて蓋をしてしまって、就活に有利そうな性格や特性を持っていると思い込む就活生。
実は内向的で自分のペースで一人で調べたり作業するのが好きなのに、就活に有利そうだと「外向的で積極的に人とネットワークを築けます」と自分を思ってしまうケースです。
③絞り込み就活生
本命企業だけしか応募しなかったりと、志望企業を絞り込みすぎる就活生です。もちろん、「本命の会社にどうしても入りたい」という熱意を会社側が買ってくれることもあるでしょう。しかし、熱意がどんなにあっても会社が求める人材と違えば採用はされません。「御社しか受けていない」と言われると、企業側は「この学生は大丈夫だろうか。世の中が分かっていないのではないか。」と思ってしまうかもしれません。
こういった就活失敗は「自己分析」をしっかりしていなかったことが原因です。
「自己分析」をしっかりとしていれば、自分が志望する業界や会社も自然と絞り込めてくるはずです。自分の性格や特性も分かるでしょう。そういった自分の性格や特性を活かせる会社が1社だけではないことも分かります。
自己分析が必要な理由1:業界選び、会社選び、仕事選びの基礎となる
企業が知りたいのは「人となり」・「熱意」・「伸びしろ」の3つ
企業がESや面接で確認したいことは、学生の「人となり」・「熱意」・「伸びしろ」の3つです。
この3点を判断するために、アレコレと質問を繰り出してくるのです。
「人となり」とは、どんな人物か?です。外向的か内向的か、積極的か消極的か、責任感は、協調性は、リーダーシップは、粘り強さは、打たれ強いか、などなど。面接官は、さまざまな質問をしながら「この学生はどういった性格や特徴をもっているだろうか?」、「活躍できそうな仕事はなんだろうか?」を考えています。
「熱意」は、その会社に入りたいという意欲です。「憧れやイメージだけで志望していないだろうか」、「会社を理解しようと真剣に努力した上で志望しているのだろうか」を面接官は確認しようとします。
「伸びしろ」は、入社した後の成長可能性です。面接官にとっては評価が最も難しいところです。企業や面接官によって評価基準は違いますが、共通することは「誠実」と「探求心」と考えています。「誠実」な人は先輩や同僚からサポートや助言が得られます。「探求心」がある人は、自ら仕事の幅を広げていくことができます。
ESや面接対策は、つきつめるところ自分の「人となり」・「熱意」・「伸びしろ」をどうやって企業に理解してもらうか、です。それらを「自分の経験」から証明することが求められます。
「自己分析」とは、自分のこれまでの経験を振り返った上で、その時の考え方やその時にとった行動から、自分の性格や特性を確認していく作業に他なりません。それらを「人となり」・「熱意」・「伸びしろ」に結びつけていけばES・面接の準備となります。
自己分析が必要な理由2:ESや面接準備ができる
次に、「自己分析の進め方」を見てみましょう。